夕語〔ゆうご〕

秋葉原 ⇔ 池袋間往復運転

再び上海アイマスオンリーを参加したら、急にバンナム制作陣に中国同人作家たちを案内した件

……なぜこのようなタイトルになっていたのでしょう。こんにちは、夕語です。

時は2025年2月。昨年末、幕張メッセで開催されたアイマス濃度1000%の「THE IDOLM@STER M@STER EXPO」(以下「アイマスエキスポ」)の熱狂から、四半期あまりが過ぎた頃です。

Xのプロフィールで示されている(?)とおり、筆者は中国生まれ・中国育ちの中国籍で、アイマスが大好き——ただそれだけの理由で来日した、自称「頭が悪い」同人サークルの主催者でもあります。アイマスエキスポにはサークル参加し、委託を含めて6サークル分の新作を頒布したが、#学マス眼鏡合同は未曾有の好評ですぐ完布のほか、三本昌史Pや『学マス』の山本亮Pからもご挨拶をいただきました。

その余韻がなかなか抜けないでいたところ、QQでとある同僚から1通のメッセージが届きました。

「中国版の民間アイマスエキスポを作りたいです。一緒にいかが?」

背景知識:中国のアイマスオンリーイベントの略歴

中国には「同人誌」即売会の土壌が厚いとは言い難い面があります。自費出版が法のグレーゾーンに位置づけられ、成人向け出版物は懲役刑の対象となる国では、同人誌を本として制作・頒布するハードルはやや高いのが実情です。

その代わりに、アクリルをはじめとするグッズ製作費の安さ、技術の先進性も相まって、中国の同人文化はある程度グッズ重視へとシフトしました。加えて、実物グッズ以外の表現(コスプレ、踊ってみた・歌ってみた など)も重視されるようになっています(いずれも筆者の個人的な見解です)。

アイマスのオンリーイベントも同様で、中国におけるアイマス人口の相対的少なさも踏まえると、執筆時点までに中国本土で開催されたアイマス・オンリーイベントは3回のみで、いずれも上海開催です。

第1回「THE IDOLM@STER ONLY -Producer party in SHANGHAI-(2017年9月開催)は、参加サークルは計10ほど。むしろステージ企画(カラオケ大会のような内容)のほうがより盛んで、当時主催した関係者らの話では「お試し&パーティー色」が強いイベントだったとのことです。

第2回「上海アイドルマスターオンリー2024 -WO@INI-(2024年5月開催)は、中国最大級の総合同人誌即売会「COMICUP」の度重なる中止・延期への同人作家たち自ら発案した救済企画の延長線上にあったため、即売会色がやや濃い構成に。参加は計29サークル(委託・合同出展を含めると40超)。想定を上回る盛況でしたが、企画の成り立ちや主催側の事情もあり、単発開催となりました。

第1回から第2回の間に、アイマス自体の状況も、中国におけるアイマス界隈も大きく変貌しました。各地でファンの集まりが形成され、地域別・大学同好会・痛車などテーマ別の活動集団が雨後の筍のように生まれ、さらに遠征勢・移住勢・同人創作勢も拡大(アイマスエキスポで作品を出した中国出身者は、筆者の知る限りでも二桁)。中国におけるアイマスファンの集まりが、徐々にコミュニティへと育ってきたと実感しています。

ただし、オフラインイベントは依然として不足しています。同人作家さんたちは総合同人誌即売会や日本への遠征参加に頼ることが多く、到底単独オンリーほどの人口基盤ではないかと思ったうえ、第1回も第2回も探索的な開催であって、持続可能な主催チームへの形成には至っておりませんでした。単なる同人誌即売会の開催でも、アイマスPをどれほど集まれるかは疑問視されています。

しかし、アイマスエキスポのように、同人誌即売会にとどまらず多様な企画を包摂する“カーニバル型”の形式ならば、中国のオンリーイベントにもきわめて相性が良いのではないか、それを模したオンリーイベントでは今後中国のアイマスオンリーのスタンダードタイプにはなれるのではないか――おそらく、同じことを考えている人は私だけではないはずです。

「IM@S F@N EXPO」の前日まで

本文最初の挨拶は、まさに後ほど今回アイマスオンリー「IM@S F@N EXPO」の共同主催の水稻单车备用型からのもので、同人誌企画・デザインなどの経歴からオンリー全体のビジュアルデザインを携わってもらいたいという願いでした。

ただし時間に割れない・デザインの現地監修(特に印刷物)は到底難しいなどのため、一回固辞との形になってしまいました。代わりにサークル参加の確約と、日本での宣伝など自力でできることがあれば全力でサポートする形となりました。

同じ時期に、共同主催のPotatoPらは同人サークルのグループチャットなどでも意見収集を行い、昨年の上海オンリーとアイマスエキスポを経た絵師たちも盛り上げようと話し合いを続けました。即売会以外の展示・インタラクティブ企画などもその時期でどんどん盛り込まれておりました。

その後も企画が順調で進んでいると時々話を流れてきましたが、開催日時の選びは難航でした。アイマスの公式ライブ・イベントをできるだけ避けたいとともに、全国各地のPが集まりやすい日時を選ばなければならない点から、2025年10月7日(火曜日、中国祝日の国慶節8連休7日目)としてようやく決着し、上海虹橋空港・高速鉄道ターミナル近くの開催場所「虹橋品匯」との使用契約を結んできました(地理的・用途的には羽田空港・品川駅から遠くはない大田Pioに似ているかもしれません)。

しかしその途端、前述の中国最大の総合同人誌即売会「COMICUP」の次回開催が発表されました。

COMICUP 2025 SHANGHAI PLUS
 時間:2025年10月7日-8日
 場所:上海国家会展中心(虹橋空港近くの中国最大級見本誌会場)
 サークル数:両日計15,000-18,000」

画像
丸被りじゃないですかアホ!

一瞬焦って航空券取らなきゃ、宿抑えなきゃってみんな慌てて動いましたが、参加者みんながCOMICUPに行ってしまいオンリーに来れなくなっちゃうじゃないかとの危惧は正直ありました。しかしその心配がいらないようなことで、サークル申し込み数・一般販売チケット数のいずれも過去最大となり、さらに一般販売チケット500枚でも争奪戦負けのPが多く出ました(それ以上のチケットを売りますと、公安・消防などの検査基準がグッと上がってしまい、イベント自体の成否も危なくなってしまいます)。参りました。

ここで一つの反省点があります。サークル募集開始前のISF14 & GSF01において、IFE01開催のチラシを配り、場内放送でもサークル参加などの誘いを行いましたが、その後筆者も主催チームも後続の発信(サークルの申込方法・委託依頼サポートなど)を全く行わず、結局日本からのサークル申込・委託はありませんでした…。自分は主催チームに入らず、あくまでもサークル参加の身でしたが、今後の改善課題の一つとしてメモしたいと思います。

今回の頒布物と個人企画

今回のサークル参加については、以下の頒布物・企画を準備させていただきました。

① 自サークル既刊「283学園眼鏡部活動中!」「初星学園眼鏡部活動中!」など

恥ずかしいながら、今までの合同誌・企画誌の参加絵師のほとんどは中国在住の中国の方々でしたが、自ら中国本土の即売会での頒布チャンスはマジで少なかったのです。オンリーを機にして、じっくり先生たちに挨拶して、感想や議論を交わしたいところでもあって、中国の弊サークルの読者たちも対面で話したいのは本音でした。

② グッズ「あさり先生のアイドルPノート」

せっかくグッズ大国への出展なのに、日本でなかなか作れないグッズとかやらないともったいないじゃん!と一念発起し、初星学園生徒手帳がその時なかなか手に入らない遺憾を補填できるように、中国でよく見かける販促用メモ帳を作り上げました。

なつさんのあさり先生は素敵。自分120%ストライクゾーン。作りも非常によく、カラー印刷便箋50枚と共に、カラー附箋・名刺入れスペース・ボールペン全部入りで送料込みの原価は99円ほど。安すぎません!?

ただし最小ロットは500冊のため、最終日深夜の浦東空港のチェックインカウンターにて泣き泣き在庫を運んでいる筆者の姿が情けませんでした。

③ 委託「学術アイドルマスター合同」

主催・草塗塵袋買占太郎さんによるC106新作で、寄稿論文数は計26本にのぼる超大作でした。筆者も寄稿予定でしたが間に合わず、代わりにDiscordで気軽に「では上海に委託しませんか?」と打診したところ、快諾をいただきました。主催様は利益を出さない方針のため、地産地消モード(中国現地の印刷会社に発注し、できる限り日本と同様のスペックで制作する方式)でおおむね順調に進みました。

正直なところ、本当にこれを求めている同僚がいるのかどうか最初は半信半疑で、事前に印数調査を行ってみたところ、現地だけでも80名ほどから「欲しい!」の回答をいただいても、逆に「本当にそんなに売れるの?」と驚かされました。しかも現地では印数調査の結果どおり、80冊ほどを頒布。翻訳なし・日本語のまま出した論文集ですよ。ちょっとやばすぎませんか?

④ 交換用無配「偶像印」

後日日本でも頒布した、御朱印をモチーフに一枚一枚手書きで作り上げた「偶像印」。IFE01の際には、以前合同誌などでお世話になっていた絵師の方々や、日頃から親しくしている同僚の皆さんにお渡しするとともに、無料配布物としての交換も行いました。

中国の同人界隈では「無料交換」の文化が非常に盛んです。前回上海アイマスオンリー振り返りのポストでも言及しましたが、アイドルのダイマ+普段での感謝+「とにかくうちの担当アイドルが可愛いから見てくれ!」という情熱を重ねて生まれた文化とも過言ではありません。

加えて、中国ではグッズ制作の費用が非常に安いため、無料配布物を気軽に作れる環境にあります。「どうぞこれを受け取ってください」「あ、じゃあこちらも交換しましょうか」というやり取りが自然に発生するのです。ですので自分から何か配布物を用意しないとかえって失礼に感じてしまうところも多々ありますが、負担として考えなくてもよいほど。

オンリーイベント前日・当日としての普通(?)な感想

上海への現地入りは前日の朝でした。IFE01 は中国の同人オンリーや総合同人誌即売会と同様で、前日に設営日が設けられています。その日は隣のCOMICUPにも当選し、並行して参加していたため、一つの午後に2箇所を設営するのはちょっと疲れましたが。

いざ設営の時間になり会場に着いてみると、まだほぼ誰もいない状態でした。

会場の入り口には、おなじみの名刺掲示スペースと落書きスペースが設けられ、裏手には「アイドルマスター」20年の歩みを辿る展示も用意され、痛車展示・上海で動態保存中のアケマステストプレイなどのエリアも設けておりましたが、まだ備品の机が運ばれてきたばかりの段階で、スタッフ・参加者を問わず、とりあえず試行錯誤で設営を進め、微調整を重ねて2〜3時間ほどで会場セッティング・設営が完了しました。その間にはアケマス・痛車展示の方々も続々と乗り入れてきて、会場は一気にアイマス要素のあふれる空間へと変わっていきました。

さらに今回の会場には正面ステージだけでなく、柱や背面の頭上にもLEDスクリーンが常設されていました。主催から「何か掲示したい画像などがあればぜひ」とお声がけいただき、サークル宣伝の場として活用されていたのですが、そこで今回一念発起して作ったのが「アイドルマスター国際協力機構(IMASICA)」の虚構広告でした。

「学術アイドルマスター」Discord内で、いわゆる学術振興会などのネタを擦り続けている流れがあって、それに自身の処遇と願望を載せて考えたネタでした。

私自身は「アイマス大好き」だけで日本に移住してアイマスの活動を行っているグローバル人間であって、周囲にもライブ遠征勢やアイマスのために日本移住した方がたくさんいらっしゃいます。さらにアイマスの海外展開を非常に強く望んでいるという気持ちを長年抱いており、公式民間問わず、取り合えず「アイマスの海外展開の力になれれば」というアイデアを、誰でも理念をシェアできるネタとして形にしたいと考えました。

また日本の政府機関として「国際協力機構(JICA)」という組織が存在し、中国を含む発展途上国へのODA(政府開発援助)を通して、世界平和や国際協力に力を入れており、戦争賠償の放棄に代わる形で中国の改革開放にも後押しの力になれた歴史的経緯もあります。

いかに政府広報の雰囲気に近づけつつ、アイマスらしい要素を盛り込むかという方針を踏まえて「アイマス国際協力機構」のロゴマーク、名刺テンプレートやウェブサイトまで立ち上げて、スクリーン掲示用の画像も作り上げました。その時点では、ただ内輪ネタとして皆さんに受け入れてもらえたらいいな、と思っていただけでしたが。

今回のサークルスペースも広めでした。日本では机半分で90cm×60cmが一般的ですが、今回は机をまるごと一卓で180cm×100cmほどで、かなりスペースに余裕がありました。おかげで等身大パネルを気軽に飾ったり、かなり長めのポスターを掲示したりしたサークルもあって、日本ではなかなかできないレイアウトも自由に試せる環境でした。

会計に関しては、今回も前回同様に完全キャッシュレス化を試みました。現金を拒否するわけではありませんが、中国ではほとんどのキャッシュレス決済がAlipayとWeChat Payの2枚のQRコードで完結できます。さらに今回は公式のミニアプリも活用し、以下のような仕組みにしました。

  1. 参加者がQRコードをスキャンしてカートに入れる
  2. スマホ画面で欲しい作品を選んで、注文・支払いをする
  3. 支払い画面(受付番号)の提示を引き換えに同人誌などを手渡す

サークル主としていちいち頒布物の値段を案内せずに済む利点がある一方で、「操作がちょっと面倒」という声もありました。今後はシンプルに決済用QRコードだけを置く形にするか悩んでいるところです。ただ、やはり中国に出展するのであればQRコード決済を用意しておくべきだと感じています。現金のみでは「財布ないわ」の一般参加者が続出しかねません。浅倉透の国ではありませんのに。

設営道具については、利便性と軽量性を重視し、ほとんど日本から持ち込みました。中国でも格安で質感も悪くない展示用の棚などが簡単に買えますが、折りたたんで運びやすい・省スペースという観点で見ると、日本製品のほうが圧倒的に使い勝手がよいというのが個人的な感想です。たとえば普段愛用しているB5本を4冊展示できる「クロイタナ」は、中国では紙の折りたたみ式しか見つかりませんでした。反復して何度も使うには、やや心許ない印象です。

そしてついに待ちに待った当日。

朝10時の開場ですが、ワクワクしすぎて8時頃にはシェア自転車で到着してしまいました。会場に着いたら、まずは先生方へのご挨拶の時間です。中国ではオンリーの開場前にはそこまで細かいルールはなく、サークルん入場から開場までの間、サークル同士が自由に交流するのは一般的です。

さらに今回はステージも設けられており、事前応募制で「踊ってみた」「歌ってみた」「吹替えてみた」などの自由参加型パフォーマンスが広く募集されていおり、その参加予定のコスプレイヤーさんや踊り手・歌い手の方々がリハーサルなども行っていました。

今回のサークル構成は、まさにアイマスエキスポに近い形式でした。頒布をメインとするサークルだけでなく、公式グッズや自作グッズのコレクションを「展示するだけ」のサークルも募集されており、実際の展示内容は本当に凄まじいものでした。

10時の開場とともに、同僚たちが一気に入場。自分のサークルでは新刊委託もあった関係で大盛況となり、普段ネット上でしかお見かけしないフォロワーさんたちともたっぷり語り合うことができました。その場では「このアイドルにどのメガネがいい?」の談義が繰り広げられ、学術合同を読みながら即座問題を提起する方もいれば、「今後それの中国版を作ろうか、参加しようか」といった掛け声もたくさん飛び交いました。どう見ても日本のオンリーと同じ熱気です。

お昼ごろからステージも始まり、事前募集のステージに加え、アイマス検定の過去問を用いたクイズ大会なども行われました。

ちょっと笑ったのは、痛車の方々がワイパーにペンライトを取り付けて立てて動かせるようにしていたこと。音楽のリズムに合わせてワイパーが振れる様子が、まるで痛車がコールしているように見えて、ちょっとバズったらしいです。

なんと制作陣がお忍びでやって来た

実は上海に着く前から「アイマスの偉いおじさんたちがIFEに来れればいいかな」という妄想が、自分の中であったような、なかったような気がしていました。

というのも、10月の中国・国慶節ゴールデンウィークには、北京IDOでアンティーカの出演予定されていました。加えて上海にてCOMICUPがその数日後に控えており、さらにバンダイナムコ中国支社(BNSH)、そしてこれまで中国におけるアイマスの展開やPRを担ってきた一社EUPHORIC PRODUCTION(EUPD)の本社も上海にあります。そのため、北京でのイベント終了後、中国市場の視察も兼ねてついでに上海に立ち寄って、ついでにCOMICUPにも視察して、さらについでにIFEにも足を運んでもらえるのではないか――そんな淡い期待と無謀のはあったのですが、さすがにないでしょうと。

ただ時刻は IFE 当日の午後2時半頃。ついに「日本の方が来たらしい」という噂が会場中に一気に広まりました。

最初に姿を見せたのは、『シャイニーカラーズ』プロデューサーの池田ななこさんでした。比較的よく顔が知られている制作陣であり、北京IDOでも露出があったため即座認知されまして、すぐさまコスプレエリアでは、名刺交換の長い列ができていました。

そしてもちろん、アイマスのえらい方々も一緒に来場されていました。久多良木勇人さん、三本昌史さん、佐藤大地さんに加えて、BNSH 担当役員らしき方や、実際にアイマス制作の最前線で携わっているバンナム本社の方々を含め総勢10名ほどでした。

でも会場に入った時点で目にかかられたのは池田さんのみで、その他のおじさんをすぐさま認知できた参加者はまだ少なかったため、ほかの方々はすぐ自由行動フェーズに入り、興味のあるサークルを回ったり、コスプレイヤーさんや出演者に自ら声をかけたりと、かなり自由に交流されていた印象です。

ただ BNSH や制作スタッフの方々については、最初は少し様子見の空気も感じました。ちょうどその時主催陣・知り合いのその他即売会関係の友人と話を交わしたところ、

「IMASICA の広告を出したの、お前でしょ?めっちゃ(バンナムの方々が)写真を撮ってたよ」

と言われちゃったので、せっかくだからご挨拶も兼ねてIMASICA特注名刺をお渡ししようかと考えました。

あまり深く考えずに話しかけに突撃してみたのですが、ビジネス日本語で話せるものとして重宝され、さらに自身が本家アイマスエキスポ参加歴もあると伝えたところ、

「もしよろしければ簡単ですがサークルをご案内して回りましょうか?」 「いや、むしろこちらこそ喜んで。ぜひお話しさせていただければ」

と喜んでお返事をいただきました。

その瞬間、頭の中では即座知り合い案内ルートを組んでみましたが、今振り返ってみると、あの場で少し説明が足りなかった部分もあります。そこで、あのとき実際にお話しした概略を改めて整理しておこうと思います。


最初にご紹介したのは、北上麗花担当のQs11さん、しずしほ担当のRumbooさん、ことめぐ担当のduckさん、そして自分も含めたミリオンライブから日本・中国ともに活動していた老人(?)グループでした。

https://twitter.com/duckbubi_78/status/1764505112117121220

2017年にかけて、この集団はコミケ、歌姫庭園、ISF・SSF・GSF、アイマスエキスポなど日本の同人誌即売会にも数多く参加してきて、普段からライブへの遠征、フラワースタンドや応援広告の企画・掲出など、両国で共に高い頻度で同人活動を行いました。さらにこのグループでCOMICUPのアイマスエリアの自発的組織に携わっていることも多く、アイマス同人創作者のコミュニティ維持などにも尽力しました。

私自身は「活動の中心が日本に移った」という感覚もありましたが、実際には合同誌・企画誌や、海外からのアイマス委託などについては、中国出身の絵師さん・プロデューサーさん有志の存在があってこそ成り立っていた面が大きかったと思います。

各種同人活動が中国国内だけにとどまらず、オンライン・オフラインの両面で日本と接点を持ちながら、長年にわたって活動を続けてきましたが、IMASICA の虚構広告の文面通り、”The world is all one” をもとにアイマスの同人活動を通じて続けてできたら――そんな願いがあります。

そしてこの話をひと段落にしたところ、制作陣のスタッフさんから「ぜひ会いに行きたい」と名前が挙がった方がいました。

直立行走さんです。『アークナイツ』の公式イラストレーターなどで活躍されている一方で、シャニマスPとしてクオリティの高い同人創作を続けてこられた方で、2025年シャニソンイラストコンテストでは郁田はるき賞を見事に受賞されており、制作スタッフの間でも認知されているほどの絵師さんです。

今回も本人が新刊を携えて参加されていたので、すぐスペースにご案内しました。直立さんはちょうど郁田はるき賞の商品として贈られたアクリルキーホルダーも持参されており、その場で複数の制作スタッフさんから見たこともない熱量高い賛辞を受けていました。

とあるスタッフさんによると、午前中にCOMICUPのほうを視察したところ、直立さんも参加したアークナイツの合同サークルにひとまず突撃して、作品は一通り漁ったんですが、逆にIFEに来たときにはもう買うべきものがなくて、本人に会えただけでも嬉しいということでした。凄まじい…

続いて他にも日本ですでに知名度のある絵師さんたちを抜粋して紹介しようとしてましたが、やはり中国の同人といえばグッズ制作の強さが際立っていたことで、一例としてかわいい佐城雪美ちゃんでおなじみのアイルさんのブースにもご案内しました。

コミケにて頒布委託をお受けしていたのですが、傘がくるくる回る仕掛けのアクリルスタンドなどが非常に好評で、頒布するたびに準備会が注意をかけるほどの行列ができ、あっという間に完売してしまうほどの勢いで、イラストとグッズ製法の親和性・完成度の高さがよくわかります。

日本からのスタッフの方々は初見のようでびっくりしましたが、BNSH らしき方はすでにご存じの様子。日本では、こうした特殊な仕様のグッズを作れる場所はまだ少ない一方、仕様や高度なカスタマイズを要するグッズであれば中国の工場に依頼する選択肢もあるとの話も紹介しました。

そしてもうひとつ、今回IFEの開催地が上海だったのは、アイマス文化を盛んだのみではなく、交通の利便性で中国全土のプロデューサーが最も集まりやすい場所のひとつでもあるからです。

次にご紹介したサークルは、IFE01のキービジュアルにも担当となりました大藤子さんのところです。

繊細な絵柄でキャラクターの表現は芸術的で、ライブ現地のフラスタなどでもよく見かける絵師さんなのですが、お住まいは実は上海から高速鉄道8時間にも要する地方都市です。普段のやり取りや通信頒布の多くはネット上で行われていますが、中国のプロデューサーが大都市に限らず、津々浦々にまで存在する明証とはいえるでしょう。

言語や国境の壁を越えながら中国全土に浸透し続けている「アイドルマスター」というブランドが、いかに大きな力を持っているか――そのことを皆さんにも実感していただきたいと思いながら、紹介しました。

もちろん、中国におけるアイマスの同人活動は、イラストや同人グッズだけにとどまりません。同人漫画、小説、インディーゲーム、コスプレ、「歌ってみた」「踊ってみた」、痛車、痛バッグ、グッズ祭壇等々、楽しみ方は多種多様です。そうした多様な表現を一堂に集められる、ファンによる・ファンのための「カーニバル」、それが IFE なのだと思います。

今後も、単なる同人誌即売会オンリーにとどまらず、プロデューサーたちの想像力と創造力を総合的に展示できる場が、公式・民間問わず継続的にあってほしいと願っています。もちろん、本家アイマスエキスポも、再度のご開催とより多種多様でインタラクティブな形へと発展していってくれたら、嬉しい限りです。

このほかにも、スタッフさんとは本当に熱量の高いお話しをさせていただいたのですが、さすがに個人情報の塊で長くなりすぎるため割愛します。

最後に制作陣の滞在タイムリミットに近づきましたが、途中で姿を消していたEUPDのスタッフさんが、なぜかCHAGEEの看板ミルクティーを10杯ほど抱えて戻ってきました。聞いてみると、池田ななこさんがずっと飲みたがっていたものの、北京ではなかなか機会がなかったそうだとか。

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同僚の名刺と普通に混ざり合った制作陣のサインは醍醐味

振り返りとその続き

これまで日本でも中国でも、同人誌即売会としてだけでも十分に楽しんできましたが、アイマスエキスポとに参加した際には、公式と二次創作の境界線が融け合うような感覚と共に、ライブ・謎解き・各ブースの参加型企画など、インタラクティブな試みを心から楽しみました。

今回、似たような中国でのファンメイドオンリーイベントにここまで関わることができて、本当に感無量です。

一方で、IFE がこうした形で成り立てるのは、中国特有のオタク文化があってこそだという点は否定できません。まさに中国のオタクの表現手法に適した形であり、同時に自分自身の好みにもぴったり合致していたのだと感じています。

反省点として、前回は日本からの参加者がほぼおらず、中国に留学中の新里紅さんくらいしか把握できませんでした。今後は日本のサークルさんも一緒に連れてこられたら、それもまた醍醐味が増すのではないかと思っています。

宣伝と宣伝とおことわり

昨年10月開催の IFE なのに、なぜ今になってようやく感想文が出来上がったのか。理由のひとつは執筆時間のなさでしたが、もうひとつの理由はここからの宣伝です!!

2026年の今年こと、中国の民間アイマスオンリーは熱いです!初開催としている重慶アイマスオンリーは5月3日(日祝)、同じく初開催の広州アイマスオンリーは7月18日(日)それぞれ開催を決まりましたが、

肝心な待ち構えた IFE02 は、ついに、昨日開催決定いたしました!

「上海アイマスオンリーイベント IM@S F@N EXPO 02
 時間:2026年8月23日(日)
 場所:中国上海市・虹橋品匯(虹橋輸入商品展示交易センター)
 サークル数:100spを目指す」

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日本から参加したいサークルさん、特に夏コミやISF・GSF で新刊を出す予定のサークルさん! ぜひ委託だけでもお声がけください!

また自サークルの宣伝もさせてください!次回 6/27 の GSF03 にて、サークル「estroitia」にて#学マス眼鏡合同の新作を出します!ご興味のある方はぜひお手にお取りください!

最後にお断りとして――IFE01現地の様子については概要しか触れることが出来ず、より濃いな現地体験談などにつきは中国の各同僚さんにお任せとなります。また本記事のすべての感想・意見は個人のものであり、IFE準備会を含む関係各所・各組織とは一切関係ありません。正確性を保証できない部分もございますので、あらかじめご了承ください。

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